外貨建mmfは欠かせない

日本企業の経営者は新規事業に進出するのは簡単に判断できるが、撤退の判断が容易ではない場合が少なくない。 結果として、一般に個々の業種、生産品目においては参入企業数が多く、過当競争気味になり、収益性が低下する。
電機大手企業各社はテレビ、オーディオ、白物家電、電子部品、コンピュータ、デジタルカメラなど多くの分野に5社前後が参入して織烈な価格競争を繰り広げている場合が多い。 携帯端末のように、世界シェア1位のノキアは17・8%(03年)の市場シェアを持つが、日本で最大のシェア(除く合弁企業)を持つシャープの世界シェアは2%台に過ぎない。
日本の携帯端末製造大手3社の世界シェアを合計しても5%に達しない。 これでは、ノキァに太刀打ちでき「液晶のシャープ」と言われるが、韓国メーカーに押されて03年の世界シェアは9.6%に過ぎず、世界5位である。
プラズマディスプレイ(PDP)においても韓国勢が優勢である。 17年代、DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)は日本企業が世界シェアの17%以上を占めていたが、その時も3社前後が参入していた。
やがて、過当競争となり、現在では辛うじてエルピーダメモリのみが生き残り、世界シェアは9・2%となった。 やはり、歴史は繰り返すようだ。
世界において、日本はM&A後進国であると言われることが多い。 確かに、世界では、日本企業の関わるM&Aは金額的に少ない。

エクソンモービル、IBM、GE、AT&Tのように世界の有力企業のほとんどは、大型M&Aを実行して、巨大化した。 ハイテク時代、グローバル時代には、規模の経済が重要である。
日本企業の過当競争体質、規模の小ささを解消する戦前の日本は「M&A先進国」であっために、M&Aの促進が必要であると考えられる。 現在、日本的な企業システムと言われる終身雇用制、年功序列などの雇用体系、銀行を中心とする間接金融主体の金融システム、株式の持ち合いなどはいずれも戦後定着した仕組みである。
こうした日本的企業システムの定着によって、資本と労働力の流動性が低下し、結果としてM&Aが起こりにくい仕組みが出来上がった。 言い換えると、戦後の仕組みであって、戦前は日本でも外国企業とのM&Aや敵対的買収を含むM&Aがたいへん活発だった。
以下、それらの状況を紹介する。 世界でも、日本と韓国などのアジア以外には例は少ないが、一つの事業家とその子孫が多岐にわたる産業において有力企業を有する大規模な企業集団を財閥と呼ぶ。
通常、三菱、住友、三井を3大財閥と呼ぶが、これに金融財閥の安田を加えて4大財閥、あるいは戦後財閥解体の対象になった10大財閥を指すこともある。 戦前の財閥形成を可能にしたのがM&Aである。
三菱グループはM&Aをフルに活用して大きくなった。 1870年に九十九商会(現在の日本郵17)が創業した。
1881年には高島炭鉱を買収した(現在の三菱マテリアル)。 後に石炭販売部門がスピンオフして三菱商事の発祥となった。
1884年に官営長崎造17所を借り受け、最終的には買収した(現在の三菱重工業)。 後に、三菱電機と三菱自動車がスピンオフした。
1893年に、三菱社は三菱合資会社となり、持株会社傘下に事業会社は知以上となった。 その後、三菱重工、三菱商事、三菱地所などの有力企業が主に持株会社からスピンォフされた。

古河財閥は、創業者古河市兵衛が京都の豪商小野組で番頭を務めていたが、小野組破綻後、1875年新潟県草倉銅山、続いて1877年栃木県足尾銅山を買収したのが始まりである。 古河財閥および現在の古河機械金属の発祥である。
以降、現在に至るまで古河鉱業、古河電工、富士電機、富士通、ファナック、アドバンテストなどの名門企業を生み続けてきた。 日産財閥のルーツは、1905年に創始者である久原房之が赤沢鉱山を買収して、久原鉱業としたところから始まる。
久原鉱業が日立鉱山の経営を行い、その子会社に現在の日立製作所があった。 久原鉱業が経営危機に陥ると、久原房之37は義兄で戸畑鋳物(現在の日立金属)の経営者であった鮎川義介氏に経営を引き継いだ。
鮎川氏が、同社を持ち株会社に改組し、持ち株会社自で、M&Aの、}現在のJR中央線(総武線も含む)は国鉄ではなく、明治時代に相場17で名高い体の株式を公開した。 その際、社名を日本産業株式会社に改め、現在の日産の略称が生まれた。
その後、日産グループは日本水産、日本油脂、日産化学工業などを次々に買収し、わずか5年足らずの間に、傘下会社数約150社を数える一大コンツェルンを形成した。 その中から、日産自動車、日立製作所といった有力企業が誕生した。
なお日産自動車のルーツは、1911年にS氏が設立した「快進社」である。 それが、1919年設立の実用自動車製造と1926年に合併してダット自動車製造となった。
ダット自動車製造は、1931年に戸畑鋳物の傘下に入り、1933年に日産自動車(当時は自動車製造株式会社)創立となった。 戦前における敵対的買収は、電力、鉄道などで多く行われた。
明治時代以降、電力、鉄道が成長産業であり、電力、鉄道は民間企業が活発に投資したが、個々の事業規模は小さく、乱立気味であった。 同時に、買収によるスケールメリットが大きく、鉄道事業は電力を必要とするので、M&Aのシナジーがあった。
鉄道、電力に関わる戦前の著名な敵対的買収家を紹介する。 氏が敵対的に買収した会社が敷設したものである。

1888年、雨宮氏は甲武鉄道を敵対的に買収した。 1890年、買収直後の甲武鉄道は新宿〜八王子間を開通させ、1896年には新宿?飯田橋間も完成させた。
ところが、1906年に鉄道国有法が制定され、幹線鉄道はすべて国有化されることとなり、甲武鉄道は現在のJR中央線となったのである。 1883年、日本では初めての電灯会社である東京電燈(現在の東京電力の前身)が創立された。
1897年、W氏、N氏らは経営難に陥っていた東京電燈を敵対的に買収した。 その後、東京電燈は敵対的買収を繰り返し、関東一円の電力供給を行う大企業に成長した。
若尾氏は、1891年にはその後の都電の前身である東京馬車鉄道も敵対的に買収している。 根津氏は買収後の東京電燈の監査役となり、その後経営に深くに関与した。
根津氏はその後、東武鉄道、南海鉄道、帝国石油、日清製粉、日本セメント、日本麦酒鉱泉、富国生命などを創設または経営し、「鉄道王」と調われた。 著名なのは強引な敵対的買収で名を馳せた「強盗慶太」こと五島慶太氏である。
東急電鉄グループの実質的な創始者である五島氏は、鉄道、バス会社5社を次々に買収して、1939年戦前にルーツが外資系企業であった日本の大企業は意外に多いに現在の東急電鉄の前身を作った。 戦時中には、現在の小田急電鉄、京浜急行、京王電鉄は東急に吸収されていた。

1940年には、現在の東京メトロ銀座線を運営していた東京地下鉄の敵対的買収に成功した。 戦後も、現在のコレド日本橋にあった白木屋の敵対的買収に成功し、東急百貨店に吸収した。
総合電機5社(日立製作所、東芝、三菱電機、NEC、富士通)のうち、日立製作所以外の4社は外資系企業であった、あるいは外資系企業をルーツに持つ。

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